Oral surgery

口腔外科

口腔外科では、顎関節症の治療や口腔粘膜疾患、
お口の周辺のケガ、親知らずの抜歯などを行っています。
「口の中に違和感がある」「親しらずが気になる」「顎が開かない」
「口の中にできものがある」「口をケガした」など、どんな症状もお気軽にご相談ください。

顎関節症について

朝起きると、顎がカクカクと鳴る、仕事や家事で集中したときに顎が痛む、会話や食事の時に口を大きく開けられない、などの症状は、顎関節症の疑いがあります。
顎関節症は、顎関節に何かしらの障害が起きている状態の病気です。様々な年代で発症し、症状が悪化すれば日常生活にも支障をきたす恐れがあります。

顎関節症の原因と治療法

顎関節症の原因

顎関節症の原因には以下のようなものがあります。

  • 歯ぎしり
  • 合わない入れ歯や補綴物
  • 食いしばり
  • よく口を大きく開ける
  • 頬の内側や唇を噛むクセ
  • 硬いものばかり食べる
  • 猫背や頬杖、うつぶせ寝
  • 顔や頭部のケガ

顎関節症の治療法

セルフケアの指導

TCH(Tooth Contacting Habit)と呼ばれる歯列接触癖の改善を促します。
TCHとは、日常生活で口を閉じている際に上下の歯が接触している癖の事です。本来であれば、口を閉じても上下の歯は接触しないのですが、無意識に長時間弱い力で接触させてしまっていると、顎関節や筋肉に大きな負担がかかってしまいます。セルフケア指導では、 TCHを治す方法などをお伝えします。

スタビライゼーション型スプリント

スタビライゼーション型スプリントと呼ばれる透明なマウスピースを歯列に装着して、夜間睡眠時に使用します。睡眠時には無意識に噛みこんでしまう場合も多く、顎関節や周辺筋肉の負担を軽減させ、顎、顎関節を正しい位置に導き噛み合わせをもとに戻していきます。

歯ぎしり・食いしばり

睡眠中など無意識下で起こしてしまう「歯ぎしり」やスポーツなどの力を入れる際の「食いしばり」は歯や顎に大きな負担がかかる状態です。
長く続くと知覚過敏や歯や顎の破損、顔の変形、不定愁訴につながるなどのさまざまなリスクがあります。
何か顎に違和感を覚えたら、当院までご来院ください。

こんな歯ぎしり・食いしばりの症状はないでしょうか?

  • タッピング

    タッピングとは、上下の歯を小刻みにカチカチ触れさせるタイプです。音が小さいので気付かれにくいですが、歯や歯ぐき、顎関節に良いものではないので、注意が必要です。

  • クレンチング(食いしばり)

    いわゆる食いしばりです。音が出ないため周囲の人に気づかれにくく、自覚しなければ治療につながりにくい特徴があります。歯やあごに大きなダメージを与えるので、思い当たる場合、ぜひ早めにご相談ください。

  • グラインディング(歯ぎしり)

    歯をギリギリとこすり合わせるタイプで、いわゆる歯ぎしりです。家族や同居者がいれば眠っているときにしていても気づかれやすいので、比較的治療につながりやすいという特徴があります。

Point!ひどい歯ぎしり・食いしばりを放置しているとどうなるの?

歯ぎしりや食いしばりを放置すると、歯の破損、歯周病、顎関節症、その他身体の不調などのリスクがあります。

  • 歯が割れる
  • 顎関節症
  • 歯周病の悪化
  • 口周りの不調・痛み

歯ぎしり・食いしばりの
原因と治療法

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしりや食いしばりは一種のクセですが、その原因のひとつにストレスが挙げられます。ストレスを発散するために無意識でも食いしばりをしやすくなります。また、仕事中・勉強中・家事をしている時など、物事に集中している時にも無意識で行っている場合があります。

歯ぎしり・食いしばりの治療法

ナイトガード

就寝時に装着するためのマウスピース状の器具です。歯やあごにかかる力を軽減できるので、眠っている間に行う歯ぎしりや食いしばりによるダメージを少なくすることができます。

噛み合わせの治療

噛み合わせが悪い場合歯ぎしり・食いしばりの原因となる事があるため、当院では噛み合わせの調整・誘導を行っています。噛み合わせを自然な位置になるように調整・誘導することで、症状が改善する場合があります。

スポーツマウスガード

スポーツ用のマウスガードを使用することで、強い食いしばりによる歯のすり減り、破折防止だけでなく、舌、歯、顎骨などの外傷の予防、顎の関節の保護にも繋がります。また、スポーツのパフォーマンスの向上も期待できます。

親知らずの抜歯

親知らずは10代後半から20代にかけて、最も遅く生える永久歯です。健康に生えていれば、親知らずは抜歯を必要としません。

必要に応じて外科手術で使用したりするケースもあるので、そのまま残しておいたほうがいい場合もあります。

抜いたほうが良い親知らず

しかし、斜め向きや水平に生えている場合は、歯ぐきの炎症を引き起こしたり、歯並びが悪化したりする恐れがあるので抜歯を検討します。

歯ぐきの腫れがある場合

親知らずが原因で歯ぐきの炎症を引き起こしている場合は、抜歯をおすすめする場合があります。

汚れが溜まりやすくなっている場合

親知らずの隣り合う歯に隙間が生まれてしまい、そこに食べ物や汚れが詰まりやすい場合は抜歯をおすすめします。

親知らず・隣り合う歯が虫歯になっている場合

親知らず自体が虫歯で痛みを伴う場合も、抜歯を提案する場合があります、
また上記の汚れなどが隣り合う歯の虫歯の進行にも影響を及ぼしてしまう場合は抜歯をおすすします

口腔内粘膜疾患

口腔粘膜疾患とは、頬の内側や唇、歯ぐきや口蓋にできる水疱や水ぶくれ、病変などを指します。いわゆる口内炎も含みますが、悪性の口腔がんが見つかる場合もあるので、気になる口腔粘膜疾患がある場合、早めにご相談ください。

歯科医院で対応する
口腔内粘膜疾患の例

  • 再発性アフタ性口内炎

    口内炎が口の中にできる病気で、小児期によく見られ、頻繁に再発します。ケガやストレスが原因となって発生することがありあります。

  • 口腔扁平苔癬

    前がん状態です。口腔粘膜に生じる病変で、頬の粘膜に白いレース状、網状に見えることが多いです。痛みを伴うことが多く、また左右対称に表れやすいのも特徴です。

  • 白板症

    前がん病変です。口の中の粘膜に白い板状に発生したり、斑状に発生したりする病変です。色としては白または灰白色です。こすっても取れないのが特徴です。

  • 口腔カンジダ症

    カンジダ・アルビカンスと呼ばれる常在菌が原因で起こる感染症です。疲労時や病後など、免疫力が低下しているときに発症する例が多いです。放置すれば肺や 血液中に感染が広がることもあるため,早めの治療が必要です。